最終更新日 2024/09/05

BOLTINGER 10014213

H1097 大成建設株式会社

山岳トンネル工事では、発破掘削における一連の作業(削孔、装薬・発破、掘削・ズリ搬出、支保工建込、吹付け、ロックボルト打設)を切羽近傍で繰り返し行うことから、切羽から土砂や岩が剥がれ落ちる“肌落ち”の発生が懸念され、効率よく安全に作業できる仕組みが重要となっています。そのため、これらの作業では更なる生産性や安全性の向上が求められており、当社でもこれまで、支保工建込み工法※2やコンクリートの遠隔吹付技術※3、落石検知技術※4など、切羽近傍に作業員が立ち入ることなく、効率的かつ安全に掘削作業を可能とする技術開発を進めてきました。
 そして今回、当社と古河ロックドリル(株)は、既開発のロックボルト打設専用機に対して、作業の効率化と作業員の安全を図るため、モルタル供給装置と、穿孔作業をガイダンスにより誘導して遠隔操作で行える機能を搭載しました。
 なお、本技術は当社が取り組んでいる山岳トンネル掘削作業の自動化・機械化構想※5に係る技術開発の一環であり、今後、装薬や発破などのさらなる技術開発により省力化、遠隔化を図り、将来的にはトンネル掘削サイクル全体の完全自動化を目指していきます。

写真1 本技術による施工状況(木与防災木与第三トンネル) 写真1 本技術による施工状況(木与防災木与第三トンネル)
技術の概要・特徴 山岳トンネル工事では、発破掘削における一連の作業(削孔、装薬・発破、掘削・ズリ搬出、支保工建込、吹付け、ロックボルト打設)を切羽近傍で繰り返し行うことから、切羽から土砂や岩が剥がれ落ちる“肌落ち”の発生が懸念され、効率よく安全に作業できる仕組みが重要となっています。そのため、これらの作業では更なる生産性や安全性の向上が求められており、当社でもこれまで、支保工建込み工法※2やコンクリートの遠隔吹付技術※3、落石検知技術※4など、切羽近傍に作業員が立ち入ることなく、効率的かつ安全に掘削作業を可能とする技術開発を進めてきました。
 そして今回、当社と古河ロックドリル(株)は、既開発のロックボルト打設専用機に対して、作業の効率化と作業員の安全を図るため、モルタル供給装置と、穿孔作業をガイダンスにより誘導して遠隔操作で行える機能を搭載しました。
 なお、本技術は当社が取り組んでいる山岳トンネル掘削作業の自動化・機械化構想※5に係る技術開発の一環であり、今後、装薬や発破などのさらなる技術開発により省力化、遠隔化を図り、将来的にはトンネル掘削サイクル全体の完全自動化を目指していきます。
技術の仕様 本技術の特徴は以下の通りです。

1
モルタル供給装置をロックボルト打設専用機と一体化し、地上作業を省力化(写真2、3参照)
従来2~4t級の車両に搭載していたモルタル供給装置を、全てロックボルト打設専用機の後方に搭載することで、モルタル供給装置を操作する作業員と従来の車両が不要となり、省力化が可能になりました。

2
穿孔作業をガイダンス機能により、ロックボルト打設作業の生産性を向上(図1参照)
あらかじめ計画したロックボルト穿孔の打設位置・角度・長さを操縦席のモニタ画面上に表示し、画面上での簡単な操作だけで施工可能となるガイダンス機能を導入しました。これにより、設計上の打設位置を正確に削孔できることに加え、削孔実績の自動記録が可能となり、穿孔ブームを所定の位置に合わせる作業をスムーズに行えます。

3
穿孔時の様々なデータ取得と地山情報の把握により、安全な作業を実現(図2参照)
穿孔時の様々なデータ(位置情報・穿孔速度・各種圧力など)を取得し、得られたデータをBIM/CIMモデルに自動統合することで、三次元的に地山状況を把握することができるようになり、岩判定や補助工法選定の判断材料として有効に活用することができます。

 今後、当社は、本打設専用機を複数現場に導入し、トンネル掘削作業におけるロックボルト打設の更なる生産性と安全性の向上に努めてまいります。
単価情報 お問い合わせください。
現場適用条件 添付のホームページをご確認ください。
単独開発/共同開発 大成建設株式会社と古河ロックドリル株式会社の共同開発
製品URL https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2021/211020_8524.html

新技術に関するお問い合わせ情報
会社・部署(担当) 大成建設株式会社  新技術一覧
 技術企画部情報技術室長 片倉 徳男
住所 〒245-0051
 神奈川県344-1
 344-1
TEL 0458147221