最終更新日 2024/09/05

T-支保工クイックセッター 10014210

H1097 大成建設株式会社

従来の支保工建込み作業は、オペレータによる支保工把持装置(以下、エレクター)の操作と作業員による人力での位置調整により実施されてきました。(写真2参照)その中でも、支保工の天端締結や位置合わせ作業は切羽近傍での作業となるため、作業員が肌落ち災害※に巻き込まれる危険性が高くなる状況となっていました。
そこで当社は、切羽に立ち入ることなく、遠隔からエレクター操作を行い効率よく安全に施工できる工法「T-支保工クイックセッター」を開発し、この度、国内道路トンネル建設現場において建込み作業の実証試験を行い、その作業効率と安全性を確認しました。なお、本工法は、当社が開発を進めているトンネル切羽作業の自動化・機械化の一つの要素技術に位置付けられます。

写真1 「T-支保工クイックセッター」による支保工建込み状況 写真1 「T-支保工クイックセッター」による支保工建込み状況
写真2 従来方式による支保工建込み状況 写真2 従来方式による支保工建込み状況
図1 本工法による支保工建込み作業手順 図1 本工法による支保工建込み作業手順
技術の概要・特徴 従来の支保工建込み作業は、オペレータによる支保工把持装置(以下、エレクター)の操作と作業員による人力での位置調整により実施されてきました。(写真2参照)その中でも、支保工の天端締結や位置合わせ作業は切羽近傍での作業となるため、作業員が肌落ち災害※に巻き込まれる危険性が高くなる状況となっていました。
そこで当社は、切羽に立ち入ることなく、遠隔からエレクター操作を行い効率よく安全に施工できる工法「T-支保工クイックセッター」を開発し、この度、国内道路トンネル建設現場において建込み作業の実証試験を行い、その作業効率と安全性を確認しました。なお、本工法は、当社が開発を進めているトンネル切羽作業の自動化・機械化の一つの要素技術に位置付けられます。
技術の仕様  本工法による作業手順、特徴および現場での実証試験結果は以下のとおりです。

【作業手順】
 建込み作業では、①建込機の準備・設置後に、②支保工同士の天端継手版を締結し、③ラインレーザーを用いて支保工建込み位置への誘導と、④位置の調整を行い、⑤位置確定させて建込みを完了します。(図1参照)
【特徴】

1
天端継手作業に、新開発ワンタッチ式継手ボルトとラインレーザーを用いて作業効率を向上(写真3、4参照)
バネを組み込んだ爪構造のワンタッチ式継手ボルトを新たに開発し、一方の天端部に本ボルトを予め設置しておくことで、他方の支保工継手の孔に差し込んだ際に爪が開いて締結できる方式を採用しています。また、トンネル横断方向にラインレーザーを照射し建込み位置を見える化することで、エレクター操作だけで支保工の縦断方向位置を合わせることが可能となり、これら技術により作業効率の向上が図れます。

2
施工状況をモニタリングカメラにより確認し、作業時の安全性を向上(写真5参照)
天端継手板の締結やラインレーザーの状況を確認できるモニタリングカメラを作業用バスケットに設置し、切羽から10m程度離れたエレクター操作位置からでも施工状況を確認できるため、作業時における安全性の向上が図れます。

3
専用機材不要で汎用性の高い建込み工法を実現
ワンタッチ式継手ボルト、ラインレーザー及びモニタリングカメラは、現場導入されている既存エレクター搭載機器の種別に関わらず後付けできるため、汎用性の高い建込み工法として利用可能です。
単価情報 お問い合わせください。
現場適用条件 添付のホームページをご確認ください。
単独開発/共同開発 大成建設株式会社と株式会社アクティオとの共同開発
製品URL https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2021/210513_8240.html

新技術に関するお問い合わせ情報
会社・部署(担当) 大成建設株式会社  新技術一覧
 技術企画部情報技術室長 片倉 徳男
住所 〒245-5005
 神奈川県横浜市戸塚区名瀬町
 3441
TEL 0458147221